ラジェーシュ チャイテャ ヴァンガード「未来への学びと人間」
アクリル絵の具、赤土、定着剤
幅 560cm×高さ 210cmの教室の外壁
ワルリ画は、もともとワルリ族の女性たちによって受け継がれてきた壁画だ。結婚式のときに壁に描かれるのは、神様を中心にして据えられた櫛や梯子など大切な日用品。チョーク画と呼ばれる美しい絵だ。そんなワルリ画に村の生活が描かれるようになったのは、男性画家によってワルリ画が外の世界に紹介されるようになってから。輪になってダンスを踊る人たち、その極限までミニマルな描画は、老いも若きも筆をとって楽しむことができて、完成画は世界共通の言語のように分かりやすい。いわば永遠不滅のメディアだ。空を翔る鳥たちを指差して「これは学校で学ぶことを意味しています」とラジェーシュ チャイテャ ヴァンガード。学ぶことで人は翼を持つことができる。だが、よく見てほしい。その鳥たちにパチンコを向けて狙い撃ちにする人もいる。悠々と空を飛んでいたと思ったら・・・この世界にはあること。だから飛ぶ鳥だけではなくて、パチンコも描く。それがワルリ画だ。
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