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遠藤一郎「未来龍ワルリ大空凧」

ビニール 竹ひご みんなの夢

ビニールを定規で測り、カッターで切り、骨になる竹ひごをあぶって曲げる。宿泊所のバルコニーは、昼夜を分たず、凧ファクトリーとなった。今回の凧隊のメンバーは、日本人の中にかなりの数のインド人が混じっていた。周囲の学校を巡り凧に夢を描いてもらう時も、インド人が率先して生徒たちに指導した。「凧は毎日あげないといけないものだから」と凧隊の水川はいう。2月3日からフェス最終日18日までの15日間、凧は毎日あがり、集まる子どもたちの輪は日に日に膨らんだ。みんなで手伝い、空にあげ、ひとしきり楽しんだら、おろして回収して大切に袋にしまった。

「なぜ凧はあがると思う?」と凧隊隊長の遠藤一郎。「みんなの夢が描かれていて、みんなつながっているから。たとえ一つの凧が傷ついても、みんなの力であがるんだ」インド人ボランティアのひとり、トゥシャールが答え、拍手喝采だった。

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