カッチャーな家とパッカーな家

kacchar050410
嬉しい知らせがありました。ノコプロジェクトメンバーの一人のお父さんT氏の話です。T氏は、政府からの補助金が出ることもあり、もともとの伝統的な家から、焼レンガとセメントの家に建て替えようと考えていました。
しかし、息子が取り組んでいるノコプロジェクトを知り、現地コーディネーターの浜尾やワルリ族のプロジェクトメンバーとの話を受け、やはり伝統的な家のまま、土や 牛ふんを使い、メンテナンスを続けていくほうがよい、と残すことに決めたそうです。「ノコ」というプロジェクトの意図が、村人に伝わりました!

どうして、伝統的な家から、焼レンガとセメントの家に建て替えたいのか。
その理由を探ってみました。

・「カッチャーな家(カッチャー:熟していない、一時的な、と言う意味。転じて、土や木など自然由来のもの。伝統的な家)はよくなくて、パッカーな家(パッカー:熟したもの、永年のと言う意味。転じて、セメントやブロックの家)の方がよい、と、アディワシ(先住民)の人々の家を否定する人々が多い。
・アディワシの人々のパッカーな家への憧れ。
・伝統的な家にプライドを感じていない。
・お客さんが来た時に、こっちの方がよく思われるだろうという見栄もある。

など、機能的な理由というよりも、自分たちの家への認識、考え方が大きな理由だそうです。
インド人の建築家の方々にも話を聞いてみました。

「アディワシの伝統的な家に使われている、木と土、牛ふんでできた壁は、呼吸します。内部の空気を外部の空気の行き来が生まれ、室温が快適に保たれます。しかし、焼レンガとセメントの壁では、その行き来が起きず、空気がこもってしまうのです」
「もしセメントにひびがはいいたり、剥げ落ちてしまったら、また材料を町で買わなければいけません。しかし、土や牛ふんは村のそこら中で手に入ります。家に何か不都合が起きても、すぐさま、無料で自分達で対応できるのがこの家の素晴らしいところです」
「雨期、雨が激しく降る時もありますが、基本的に雨漏りはしません。家としての機能はとても優れています」
「アディワシの人々がカッチャーな家を残すというのは、生活を守ることに繋がるのはもちろん、文化的な側面からも必要なことです」等の声が聞かれ、ノコプロジェクトで取り組んでいることの方向性が間違っていないことを確認できました。対話を積み重ねていき、T氏のように、アディワシの人々に気付いてもらえる仕組みを作っていきます。(okazu)