次のステージを考えたいろいろ

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私が初めてガンジャード村を訪れたのは2013年。
ウォールアートフェスティバルのボランティアメンバーとして参加した。
それまで、インドという国に特に興味もなく、両親共に東京で生まれ育った私は日本での田舎暮らしも経験した事がなかった。
きっかけは、WAFへの参加に誘ってくれた人が面白い人だったから。
「この人が行くんならきっと面白いに違いない。」そんな単純な理由だった。
ところが、聞けばジャングルの中にある先住民族の村で電気はたまにしか通らず、お湯は薪を燃やして湧かしている。トイレは手で拭く。食事はカレーのみ。ただでさえアウトドアキャンプ等はあまり好きでなかった私には足の竦む情報ばかりだった。相当の覚悟をして旅立ったのを思い出す。
  
足を踏み入れた、その村はどこか懐かしくほっこりする場所だった。

シャイで親切で、キュートで綺麗好きなワルリの人々。牛、犬、猫、鶏、山羊、鳥、様々な動植物が上手に当たり前に共存している世界。でっかい太陽、眩しすぎる月。
全ての生きとし生けるものがリスペクトし合っている。そんな世界がそこにはあった。
ひょっとしたらどこかで時空を超えてしまったのではないか?と思うくらい時間の流れがゆっくりだ。ご飯の準備に2時間かける。毎日市場に新鮮な野菜を買いにいく。薪で火をおこし、カレーに入れる何種類もの野菜を淡々と切る。焚くためのお米に混じった砂や石を丁寧に省く。切った野菜を隙あらばと狙う鶏を追い払う。そんな時間を過ごせる事が幸せに感じた。
「早く済ませたい。」とは一度も思わなかった。
電気がなくてイラついた事もなかったし、お湯が湧かなくて困った事もなかった。
手で拭くトイレについては全て水で綺麗に流すので、むしろ紙で拭くトイレより清潔だと思った。 少し時間がゆっくり流れるだけで「面倒くさい」という思いは感じなくなった。

さて、そんな風にしてワルリの村の虜になって行ったのだが、このパラダイスみたいな村にもやはりグローバル化、貨幣経済の波が押し寄せている。
そこで生まれたのがこの「noco project」。第一ステージで出来上がった家、今度はその家またはチクファームを拠点に農産物、伝統工芸品を商品化して販売、雇用を増やしていきたいと考える。
この辺りは、ミーティングでも一番盛り上がるところ。
みんな得意分野を生かしてやりたい事沢山!可能性のアイディアがざっくざく!
例えば、私は普段アロマセラピストの仕事をしている。
芳香植物だけでなく、薬草、民間療法、等に興味があり、村に伝わるものがきっとあるはずで、是非教えてもらいたいと思っている。 ワルリの人とジャングルを歩いていると必ず、「これは傷に効く葉っぱだよ。」とか「お腹を壊した時にはこの葉っぱがいいんだ。」とか当たり前に言われる。もしかしたら、インドの代表的なハーブ「トゥルシー(ホーリーバジル)」に勝るワルリの特産ハーブがみつかるかも!
または、私が持つトリートメントの技術を伝授したりワークショップを開いたり。という事も出来るかもしれない。もしも、それが雇用に繋がるならこんなに素敵な事はない・・なんてわくわくしていたりする。
飲食を仕事にしている人は、ワルリで採れたフルーツやスパイスを使って、建てた家でカフェをやってみたい。
糊性のある植物があれば手透きの「紙」が作れる。ワルリ産の紙。
チクファームで始めた養蜂で採れた蜂蜜を可愛くパッケージングなど、夢はどこまでも広がる。
もちろん、これらの夢は日本人チームの一方的なものではなく日印がお互いにアイディアを出し合い、コラボレーションしていく。
こんな風にみんなのわくわくが形になっていくのが次のステージだと思う。
とはいえ、そんな簡単な事ではもちろん無い。
ただ、ワルリの人達とわくわくを共有できて、何かが生まれ、それがワルリの村の豊かさを守って行く術となるのなら、トライしない手はないはず!
そして、何よりそこで得るものが多いのは私達日本人の方だと確信している。(by nao)